さっさとなんかしてもらわないとヤバイ!
前回の続きです。待合室で待ちながらも、刻一刻とばい菌は足をさかのぼってきます。
待ってるあいだにたいへんなことになるんじゃないだろうか……。
恐怖におののきながらも、頭の片隅では「この人はどのへんの皮膚なんだろう、あの人は?」などと、患者クイズにへんな想像をめぐらせる自分もいました。人間というのは不思議なものです。
「あきのぶさま~(私)!」
ヨタヨタと歩いて、診察室で靴下を脱いで足の指を見せました。
すると、先生はとたんに顔をしかめます。
先生「あ~早く来てもらって、よかったですよ。これ、あと1日遅かったら、救急車で運ばれてたかもしれませんよ」
私「えっ?!」
先生「この状態だとすぐに動けなくなりますから」
私「!」
先生「そうなると、入院して点滴です」
私「!」
先生「いや、こういう人、けっこういるんですよ。会社員の人だったら、会社いけなくなっちゃいますしね」
いやいや、先生!だったら、そんなにのんびり話してないでいますぐ、なんか処置を!一刻も早く、薬?!注射?!なんだかわからないけど、処置してください!お願いします!
なのに、先生はなにもせずに、そのまま話しかけてきます。
先生「これは水虫が悪化して、傷口からばい菌が入ったんでしょうね」
えっ、これ水虫だったの?!